せっかく作ったハンバーグ、翌日に食べようとしたらカチカチに固くなってしまってガッカリした経験はありませんか。
実は私も以前は、適当にレンジでチンして肉汁が全部出てしまい、パサパサのハンバーグを悲しい気持ちで食べていた一人です。
でも、ちょっとしたコツを知るだけで、翌日のハンバーグでも作りたてのようなジューシーさを復活させることができるんですよ。
今回は、レンジやフライパン、オーブンなどを使った具体的な温め直しの方法や、固くなるのを防ぐポイント、冷凍した場合やソースがかかっている場合など、状況に合わせた最適なやり方をご紹介します。
美味しいハンバーグを最後まで楽しむために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 電子レンジやフライパンを使った失敗しない温め直しの基本手順
- 時間が経ったハンバーグが固くなってしまう原因と対策
- 冷凍やソース付きなど状況に合わせたベストな加熱方法
- お弁当に入れる際や翌日でも美味しく食べるための保存のコツ
美味しいハンバーグの温め直し方の基本
ハンバーグを温め直す方法はいくつかありますが、それぞれの器具に合わせた「水分の守り方」が重要になってきます。
ここでは、家庭でよく使われる電子レンジ、フライパン、オーブンを使った基本的な温め方の手順と、それぞれのメリットについて詳しく紹介していきますね。
どの方法も、ちょっとしたひと手間で仕上がりが劇的に変わりますよ。
レンジでハンバーグをふわふわにする方法
電子レンジは一番手軽な方法ですが、実は一番失敗しやすい方法でもあります。
加熱しすぎて水分が飛んでしまい、ゴムのように固くなってしまったことはありませんか。
レンジでふわふわに温めるコツは、ズバリ「水分補給」と「加熱時間」です。
まず、耐熱皿にハンバーグを乗せたら、小さじ1杯程度の水、もしくは酒を振りかけます。
これが蒸気となってハンバーグを包み込み、パサつきを防いでくれます。
そして、ラップはふんわりとかけるのがポイント。
密閉しすぎると破裂の原因になることもあるので気をつけてくださいね。
加熱時間は600Wで1分半程度が目安ですが、大きさによって調整が必要です。
一度に熱々にするのではなく、途中で裏返して再度30秒ほど加熱するなど、様子を見ながら温めるとムラなく仕上がりますよ。
一気に加熱せず、途中で裏返して余熱も利用することで、肉汁の流出を最小限に抑えられます。
フライパンを使った肉汁逃さない加熱
「時間は少しかかってもいいから、とにかく美味しく食べたい！」という方には、フライパンを使った温め直しが断然おすすめです。
フライパンを使う最大のメリットは、蒸し焼き効果で中までしっとりと温められることでしょう。
フライパンにハンバーグを並べたら、ハンバーグの高さの3分の1くらいまで水、またはお湯を入れます。
そして必ず蓋をして、弱火から中火でじっくりと蒸し焼きにしていきましょう。
水が沸騰して蒸気が充満することで、ハンバーグ全体を優しく包み込み、内側の肉汁をキープしたまま温めることができます。
水分がなくなってきたら温まった合図です。
もし、表面をカリッとさせたい場合は、最後に水分を飛ばしてから少量の油を引いて焼き目をつけると、香ばしさも復活して最高に美味しいですよ。
強火で加熱すると、中は冷たいのに外だけ焦げてしまうことがあります。
弱火でじっくりが鉄則です。
オーブンやオーブントースターで焼き立ての味を再現
オーブンやオーブントースターを使う方法は、外側を香ばしく仕上げたい時にぴったりです。
特に、アルミホイルを活用することで、焦げ付きを防ぎつつ中心まで熱を通すことができます。
ハンバーグをアルミホイルで包み（ホイル焼きのような状態）、200度前後のオーブンで10分〜15分ほど加熱します。
時間はかかりますが、遠赤外線効果でじっくりと熱が入るため、肉質が硬くなりにくいのが特徴ですね。
チーズハンバーグなどの場合、ホイルを開けて最後に数分焼くと、チーズがとろりと溶けて見た目も食欲をそそる仕上がりになります。
余熱を利用するのも賢い方法で、加熱後にすぐに取り出さず、庫内で数分休ませることで肉汁が全体に馴染みます。
冷凍ハンバーグを解凍して温める手順
作り置きしておいた冷凍ハンバーグを食べる時、いきなりレンジで加熱していませんか？
実はそれ、失敗のもとになりやすいんです。
凍ったまま加熱すると、中心が温まる頃には外側がカチカチになってしまうことが多いんですよね。
美味しく食べるための理想的な手順は、食べる半日前くらいに冷蔵庫に移して自然解凍しておくことです。
もし時間がない場合は、レンジの解凍モードを使って半解凍状態にしてから、先ほど紹介したフライパンでの蒸し焼きや、レンジでの本加熱を行うのがベストです。
完全に凍った状態から調理する場合は、フライパンに多めの水を入れて、蓋をして弱火で長めに蒸し煮にする方法もありますが、やはり一度解凍してからの方が失敗は少ないかなと思います。
温め直しで固くなるのを防ぐポイント
ハンバーグが温め直しで固くなってしまう最大の原因は、タンパク質の変性と水分の蒸発です。
お肉は高温で加熱しすぎると繊維がギュッと縮まってしまい、その拍子に中の美味しい肉汁まで外に押し出されてしまうんです。
これを防ぐためには、「急激な加熱を避けること」と「水分を補うこと」の2点が重要になります。
レンジなら低いワット数で少しずつ、フライパンなら弱火でじっくり。
そして、失われてしまう水分を補うために、酒や水を足してあげるひと手間が、仕上がりの柔らかさを大きく左右します。
「少し加熱が足りないかな？」と思うくらいで止めて、余熱で仕上げるくらいの気持ちでいると、固くなりすぎずジューシーさを保てますよ。
ラップを使って水分を逃さない工夫
電子レンジで温める際、ラップのかけ方ひとつで味が変わることをご存知でしょうか。
ただ漫然とかけるのではなく、ちょっとしたコツがあるんです。
まず、ハンバーグに密着させるようにピッチリとかけるのはNGです。
蒸気の逃げ場がなくなり、ラップが破裂したり、逆にハンバーグが押し潰されたりすることがあります。
おすすめは、深めの耐熱皿に入れて、ふんわりとドーム状にラップをかけること。
こうすることで、皿の中で蒸気が循環し、スチームオーブンのような効果が生まれます。
また、加熱が終わった後もすぐにラップを外さず、1分ほどそのまま置いて蒸らすことで、水分が肉に戻り、しっとりとした食感になります。
状況別ハンバーグの温め直しとコツ
ここまでは基本的な温め方をご紹介しましたが、ハンバーグを食べるシチュエーションは様々ですよね。
お弁当用だったり、すでにソースがかかっていたり。
ここでは、それぞれの状況に合わせた、より実践的で失敗しないテクニックをご紹介していきます。
お弁当に入れたいハンバーグの加熱術
お弁当に入れるハンバーグは、冷めても美味しいことが条件ですよね。
朝の忙しい時間に温め直す時は、衛生面もしっかり考慮する必要があります。
お弁当用の場合、中までしっかり火を通すことが大前提です。
おすすめはレンジで加熱した後、トースターで表面を少し焼く「ダブル加熱」です。
レンジで中まで熱を通し、トースターで余分な水分を飛ばしてコーティングすることで、時間が経ってもベチャッとしにくくなります。
また、冷めると脂が固まって食感が悪くなるのを防ぐため、温め直しの際に少量のマヨネーズを絡めたり、生地を作る段階で少し多めにパン粉や豆腐を混ぜておくと、冷めても柔らかさをキープしやすいですよ。
温め直した後は、必ず冷ましてからお弁当箱に詰めましょう。
温かいまま詰めると蒸気がこもり、傷みの原因になります。
ソースがかかった状態での温め方
前日の夕食の残りで、すでにデミグラスソースやケチャップソースがたっぷりかかっている場合もありますよね。
この状態でレンジにかけると、ソースが飛び散って庫内が汚れたり、ソースの部分だけ焦げてしまったりすることがあります。
ソースがかかっている場合は、フライパンでの「リメイク加熱」がおすすめです。
フライパンにハンバーグとソースを全て入れ、少量の水や赤ワインを足して、弱火で煮込むように温めます。
こうすることで、煮詰まって濃くなりすぎたソースを程よい濃度に戻せますし、ハンバーグにもソースの味が染み込んで一石二鳥です。
レンジを使う場合は、必ず深めの容器に入れ、ラップを二重にするなどして飛び散りを防ぐ工夫をしてくださいね。
翌日でもジューシーに食べる裏技
「昨日のハンバーグ、今日の方が美味しいかも！」と言わせる裏技があります。
それは、温め直しの際に「追い油」ならぬ「追い肉汁」的な発想を取り入れることです。
具体的には、温め直す際にバターをひとかけら乗せたり、牛脂がある場合はそれを一緒に加熱したりする方法です。
冷蔵庫で冷える過程で失われた油分を補うことで、ジューシーさが蘇ります。
また、あえて「煮込みハンバーグ」にリメイクしてしまうのも手です。
トマト缶やコンソメスープで煮込んでしまえば、パサつきなどは全く気にならなくなりますし、別の料理として楽しむことができますよ。
煮込みハンバーグを美味しく温める
煮込みハンバーグの場合は、ソースと一緒に保存されていることが多いと思うので、基本的には鍋やフライパンに移して温めるのが一番です。
ここでの注意点は、焦げ付きです。
煮込みソースは糖分やとろみが含まれていることが多く、底が焦げ付きやすいんです。
必ず弱火にかけ、時々木べらなどで優しく底を混ぜながら温めてください。
ハンバーグを崩さないように注意が必要ですね。
水分が蒸発してソースが濃くなりすぎている場合は、水や牛乳を少し足して調整すると、まろやかさが戻って美味しくいただけます。
失敗しないハンバーグの温め直しまとめ
ここまで様々な温め直し方を見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
最後に、美味しいハンバーグを復活させるための要点を振り返っておきましょう。
一番大切なのは、どの方法を使うにしても「水分を補い、逃さないこと」です。
レンジなら水とふんわりラップ、フライパンなら蒸し焼き。
この基本さえ押さえておけば、カチカチのハンバーグに悲しい思いをすることはもうありません。
それぞれのライフスタイルや、その時の状況に合わせて、一番やりやすい方法を選んでみてください。
手作りのハンバーグを、最後まで美味しく味わい尽くしましょう！
この記事で紹介した内容が、少しでも皆さんの食卓を豊かにするヒントになれば嬉しいです。
