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じゃがいもの黒い斑点、食べても大丈夫?原因と対処法

じゃがいも 酸っぱい 食べ物

購入したじゃがいもや、家庭で保存していたじゃがいもに黒い斑点を見つけて、不安になった経験はありませんか?

料理に使おうとした際、じゃがいもに黒い斑点が出ていると、捨てたほうが良いのか迷ってしまいます。

このじゃがいもに黒い斑点が出る主な原因は何なのか、また、黒い斑点はカビ?それとも病気?と疑問に思う方も多いでしょう。

斑点には内部の黒い斑点と外側の違いがあり、それぞれ原因が異なる場合があります。
中には、黒い斑点が出やすい保存環境や、黒い斑点の出やすい品種が影響していることもあります。

この記事では、黒い斑点があっても食べて良い目安や、食べられない腐敗・病気の見分け方を詳しく紹介します。

さらに、調理前にできる黒斑の下処理、黒斑を防ぐ保存方法、そして黒い斑点を防ぐ購入・選び方まで、あなたの疑問に答えます。

  • じゃがいもの黒い斑点の正体(病気、生理障害など)
  • 斑点があっても安全に食べられるかの判断基準
  • 危険な斑点(腐敗やカビ)の見分け方
  • 斑点を防ぐための正しい選び方と保存テクニック
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じゃがいも 黒い斑点の原因と見分け方

じゃがいも 酸っぱい
  • じゃがいもに黒い斑点が出る主な原因
  • 黒い斑点はカビ?それとも病気?
  • 内部の黒い斑点と外側の違い
  • 黒い斑点の出やすい品種とは?
  • 黒い斑点が出やすい保存環境

じゃがいもに黒い斑点が出る主な原因

じゃがいもに見られる黒い斑点の原因は、一つだけではありません。
多くの場合、

主な原因として、収穫時や輸送中に受けた「打撲」が挙げられます。
じゃがいもが強くぶつかると、その部分の細胞が壊れ、時間と共に酸化して黒く変色します。
これが内部の黒い斑点やシミの正体です。

また、保存温度も大きく関係しています。
特に、冷蔵庫のような低温(約4℃以下)で長期間保存すると、じゃがいもは「低温障害」を起こしやすくなります。
これにより、内部に黒い斑点が生じることがあります。

その他、土壌の環境や特定の病気によって、皮の表面や内部に黒い斑点が発生する場合もあります。
大切なのは、その斑点がどのような原因でできたかを見極めることです。

黒い斑点はカビ?それとも病気?

黒い斑点を見ると「カビではないか?」と心配になるかもしれませんが、病気が原因である場合も多いです。

ただし、食味に影響はなくても見た目が悪くなるものから、イモが腐敗してしまうものまで様々です。

代表的な病気には以下のようなものがあります。

そうか病

「そうか病」は、じゃがいもの表面にかさぶたのような、少し盛り上がった褐色の斑点ができる病気です。

見た目は悪いですが、食味や収量への影響はほとんどないとされています。
皮を厚めにむけば、問題なく食べられることが多いです。

黒斑病

「黒斑病」は、葉に小さな黒い斑点が出るのが特徴ですが、イモの表面にも影響を及ぼすことがあります。

疫病(えきびょう)

「疫病」は、葉だけでなくイモにも感染します。感染した部分は褐色に腐敗し、霧状の白いカビを伴うこともあります。
このような場合は、食べるのを避けるべきです。

軟腐病(なんぷびょう)

「軟腐病」は、イモがドロドロに溶けるように腐敗し、強い悪臭を放つのが特徴です。
これは明らかに食べられません。

ポイント

斑点が表面的なものか、内部まで進行しているか、また悪臭やカビを伴っていないかを確認することが重要です。

内部の黒い斑点と外側の違い

じゃがいもの黒い斑点は、発生する場所によって原因が異なる傾向があります。

【外側(皮)の黒い斑点】

皮の表面に見られる黒い斑点やアザのようなものは、「そうか病」のような病気が原因であることが多いです。

また、土の中で育つ過程で何かに当たったり、虫にかじられたりした跡が黒く残ることもあります。
多くの場合、皮を厚めにむけば取り除けます。

【内部の黒い斑点】

一方、皮をむいたら内部に黒いシミや斑点がある場合、これは内部黒変」と呼ばれる生理障害の可能性が高いです。

主な原因は、前述の通り「打撲」や「低温障害」です。
収穫や輸送の衝撃、または冷蔵庫での長期保存によって発生しやすくなります。

豆知識

内部の黒い斑点は、切ってみるまで分からないことが厄介な点です。
購入時に外見がきれいでも、カットしたら斑点があったというケースは、この内部黒変が原因であることが多いです。

黒い斑点の出やすい品種とは?

じゃがいもには「男爵薯」や「メークイン」をはじめ、非常に多くの品種が存在します。
品種によって、打撲への耐性や、特定の病気へのかかりやすさが異なります。

例えば、皮が薄くデリケートな品種は、少しの衝撃でも打撲による内部黒変が起こりやすい傾向があるかもしれません。

また、「そうか病」などの病気に対しても、抵抗性が強い品種と弱い品種があります。

ただし、「この品種だから必ず黒い斑点が出る」と断言することは難しいです。

なぜなら、品種固有の特性以上に、栽培された土壌の環境(pHや水分)や、収穫後の取り扱い・保存状態が、斑点の発生に大きく影響するからです。

品種による違いは確かにありますが、消費者としては、品種を気にするよりも「どう選んで」「どう保存するか」という点に注意を払う方が、黒い斑点を避ける上では現実的と言えます。

黒い斑点が出やすい保存環境

じゃがいもの黒い斑点は、保存環境の悪さが原因で発生、または悪化することがよくあります。
特に注意したいのは温度」と「湿度です。

【低温すぎる環境(冷蔵庫)】
じゃがいもを冷蔵庫のチルド室や野菜室で長期間保存するのは推奨されません。
4℃以下の低温にさらされると、じゃがいもは「低温障害」を起こし、内部に黒い斑点が生じる原因となります。

また、デンプンが糖に変わるため、調理した際に焦げやすくなったり、食味が変わったりすることもあります。

【湿度が高すぎる環境】
湿気が多く、風通しが悪い場所で保存すると、カビや腐敗菌が繁殖しやすくなります。
特に「軟腐病」などの腐敗は、高温多湿の環境で進行が早まります。

【光が当たる環境】
じゃがいもに日光や蛍光灯の光が当たると、皮が緑色に変色し、「ソラニン」や「チャコニン」といった有毒な物質が生成されることがあります。
これも黒い斑点とは別の問題ですが、非常に重要な注意点です。

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じゃがいもの黒い斑点の対処法と予防策

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  • 黒い斑点があっても食べて良い目安
  • 食べられない腐敗・病気の見分け方
  • 調理前にできる黒斑の下処理方法
  • 黒い斑点を防ぐ購入・選び方
  • 黒斑を防ぐ正しい保存方法

黒い斑点があっても食べて良い目安

じゃがいもに黒い斑点があっても、全てを捨てる必要はありません。
多くの場合、適切に処理すれば安全に食べられます。

食べて良い目安は、以下の通りです。

  • 斑点が部分的である(イモ全体に広がっていない)
  • 斑点部分以外は硬く、しっかりしている
  • 変なニオイ(腐敗臭)がしない
  • カビが生えていない
  • 皮が緑色に変色していない
  • 芽が出ていない

内部の黒い斑点(打撲や低温障害によるもの)や、表面的な「そうか病」の痕などは、その部分をナイフやピーラーで取り除けば、残りの部分は食べても問題ないとされています。

【重要】ソラニン類に注意

農林水産省によると、じゃがいもの緑色になった皮には、「ソラニン」や「チャコニン」という有毒な天然毒素が多く含まれています。

これらは食べると食中毒(腹痛、吐き気、めまいなど)の原因となるため、黒い斑点とは関係なく、芽や緑色の部分は必ず厚く取り除いてください。 (農林水産省:じゃがいもによる食中毒を予防するために

食べられない腐敗・病気の見分け方

一方で、以下のような特徴が見られる場合は、食べるのを絶対に避けてください
無理に食べると健康を害する可能性があります。

【見分け方のポイント】

危険なサイン特徴
強い悪臭がする「軟腐病」などの細菌が原因で腐敗している可能性が高いです。 酸っぱいニオイや、ドブのような異臭がします。
ブヨブヨしているイモの一部または全体が柔らかく、指で押すと水分が出てくるような状態は、腐敗が進行しています。
カビが生えている表面に白、青、黒などのフワフワしたカビが見える場合。特に「疫病」では白い霧状のカビが出ることがあります。
広範囲の変色斑点が局所的ではなく、イモの広範囲にわたって褐色や黒色に変色し、腐っている場合。
緑色の部分が多い前述の通り、ソラニン類が多く含まれるため危険です。 少し緑色がかっている程度なら厚く皮をむけば良いですが、広範囲なら食べない方が安全です。

これらのサインが見られたら、もったいないと思っても、迷わず廃棄する勇気が大切です。

調理前にできる黒斑の下処理方法

「食べて良い目安」に当てはまる黒い斑点は、簡単な下処理で安全に食べられます。

【基本的な下処理】

  1. 皮をむく
    まず、ピーラーや包丁で皮をむきます。
    このとき、表面の「そうか病」のような斑点も一緒に取り除きます。
  2. 斑点を取り除く
    皮をむいた後、内部に残っている黒い斑点(打撲痕など)を見つけます。
    包丁の先端や、ピーラーの芽取り部分(突起)を使って、斑点の周囲も含めて少し大きめにえぐり取ります
  3. 芽や緑色の部分の除去
    黒い斑点とは別に、芽が出ていれば根元からしっかり取り除きます。
    皮が緑色がかっている部分も、緑色が見えなくなるまで厚くむいてください。

黒い斑点は見た目が悪いだけで、取り除けば味や安全性に問題ないケースがほとんどです。

ポイント

斑点を取る際は少し多めに」取り除くのがコツです。
変色部分が残っていると、料理の見た目や風味に影響することがあります。

黒い斑点を防ぐ購入・選び方

黒い斑点のリスクを減らすには、購入時の「選び方」が最初の重要なステップです。
新鮮で状態の良いじゃがいもを選びましょう。

【購入時のチェックリスト】

  • 表面が滑らかで、ハリがあるか: シワシワになっていたり、柔らかい部分は避けましょう。
  • 傷や深い亀裂がないか: 大きな傷は、そこから腐敗が始まる原因になります。
  • 皮が緑色になっていないか: 光に当たって緑化したものは、ソラニン類が増えている可能性があります。
  • 芽が出ていないか: 芽が出ているものは古いか、保存状態が良くなかった証拠です。
  • 重みがあるか: 手に持った時に、大きさに比べてずっしりと重みを感じるものが新鮮です。

土付きのじゃがいもは、洗いのものより長持ちする傾向があります。
ただし、土で表面の状態が見えにくいこともあるので、よく確認してくださいね。

黒斑を防ぐ正しい保存方法

じゃがいもを購入したら、できるだけ良い状態を長く保つために、正しく保存することが非常に重要です。

黒い斑点の原因となる「低温障害」や「腐敗」を防ぎましょう。

【じゃがいも保存の3原則】

1. 冷蔵庫には入れない

最も重要なポイントです。
前述の通り、冷蔵庫の低温(4℃以下)は低温障害による黒い斑点や、糖度の変化(焦げやすくなる)の原因になります。
常温保存が基本です。

2. 光を遮断する(冷暗所)

日光や蛍光灯の光は、皮の緑化とソラニン類の生成を促します。
必ず、光が当たらない暗い場所で保存してください。
リンゴと一緒に保存すると、リンゴから出るエチレンガスの効果で芽が出にくくなるとも言われています。

3. 風通しを良くする

湿気がこもるとカビや腐敗の原因になります。
買ってきた袋のまま密閉せず、カゴや網袋、穴を開けた紙袋などに入れ、風通しの良い涼しい場所(10℃〜15℃程度が理想)に保管します。

補足:夏場の保存

真夏などで常温保存が難しい場合は、例外として冷蔵庫の野菜室(温度が高めに設定されている)を利用する方法もあります。

その際は、新聞紙やキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れ、冷気が直接当たらないようにし、できるだけ早く使い切ることを心がけてください。

じゃがいもの黒い斑点の総まとめ

じゃがいもの黒い斑点について、原因から対処法、予防策まで紹介しました。
最後に、この記事の要点をまとめます。

  • じゃがいもの黒い斑点は打撲や低温障害が主な原因
  • 内部の黒い斑点は食べても問題ないことが多い
  • 表面の斑点は「そうか病」などの場合がある
  • 斑点部分は少し大きめにえぐり取ればOK
  • 危険なサインは「強い悪臭」「ブヨブヨ」「カビ」
  • これらは腐敗の兆候なので絶対に食べない
  • 「軟腐病」は異臭を放ちドロドロに溶ける
  • 「疫病」は褐色に腐敗しカビを伴うことがある
  • 黒い斑点と別に「緑色の皮」と「芽」は毒素あり
  • ソラニン類は食中毒の原因になるため厚く除去
  • 斑点を防ぐには冷蔵庫保存を避ける
  • 保存は光を避けた風通しの良い冷暗所が基本
  • 購入時は緑色や芽、傷がないかチェックする
  • 品種による差より保存環境や選び方が重要
  • 正しく見分けて、安全にじゃがいもを調理しましょう
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