こんにちは。「知っておくと役に立ちそうなちょっとしたこと」運営者の「ゆたりん」です。
シャキシャキした食感とほんのりした甘みが美味しいスナップエンドウ。私も大好きな野菜の一つです。
ですが、ふとネット検索してみると「スナップエンドウは体に悪い」なんてあるので、ちょっと不安になってきました。
検索していると生で食べても大丈夫なのか、食べ過ぎると腹痛や下痢になるんじゃないか、筋は取らないとダメ?もしかしてプリン体やシュウ酸が多くて良くないとか、アレルギーの心配は…?なんて、気になりだすと止まらないかもしれません。
そこでこの記事では、スナップエンドウが体に悪いと言われることがある理由や、一方で豊富な栄養面、そして安全に美味しく食べるためのポイントについて、私なりに調べたことをまとめてみました。
正しい知識を持って、旬の味覚を楽しみたいですね。
- スナップエンドウが体に悪いと言われる理由
- 含まれる栄養素と適切な下ごしらえ
- 食べ過ぎのデメリットと1日の目安量
- 安全に美味しく食べるための注意点
スナップエンドウは体に悪い?噂の真相

まずは、スナップエンドウが「体に悪い」と言われてしまうことがある理由について、いくつかの側面から見ていきたいと思います。
知っておけば、不安も解消できるかもしれませんね。
スナップエンドウの豊富な栄養価
「体に悪い」というキーワードが気になるところですが、その前に、スナップエンドウが実はとっても栄養価の高い野菜だということをお伝えしたいです。
スナップエンドウには、美肌作りや風邪予防に役立つビタミンCや、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンが豊富に含まれています。
β-カロテンは、皮膚や粘膜を丈夫に保つ働きが期待できるそうですね。
さらに、お通じをサポートする食物繊維や、豆類ならではのタンパク質、他にもビタミンB群や葉酸、ミネラル(カリウムなど)も含まれているんです。
こうしてみると、「体に悪い」どころか、むしろ積極的に摂りたい栄養素がたくさん詰まった「緑黄色野菜」なんですね。
- ビタミンC(美肌・免疫力)
- β-カロテン(皮膚・粘膜の健康維持)
- 食物繊維(お通じサポート)
- タンパク質(体を作る基本)
- 葉酸(特に女性に重要)
こんなに栄養満点なのに、体に悪いと言われるのはなぜなんでしょうか?
栄養が豊富だからこそ、その「食べ方」や「量」によっては、体に負担をかけてしまう側面がある…というのが、どうやら真相のようです。
スナップエンドウの筋は取るべき?

スナップエンドウを料理するときにちょっと面倒なのが「筋(すじ)取り」。
「この筋、食べたら体に悪いんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
結論から言うと、スナップエンドウの筋を食べても体に害があるわけではないようです。
ただ、あの筋は非常に硬い繊維質なので、口に残って食感を著しく損ねてしまいます。
美味しく食べるためには、やはり一手間かけて筋を取るのがおすすめですね。
最近は品種改良が進んで「筋なしスナップエンドウ」というのも売られていますが、一般的なものは両側にしっかり筋があります。
なので、ヘタの先をポキッと折って、そのままスーッと引けば簡単に取れるので、調理の際にはぜひ取ってあげてください。
豆知識:筋が硬い理由
あの硬い筋は、豆のさやの「縫合線(ほうごうせん)」にあたる部分だそうです。
種子(豆)を守るために、さやが裂けにくいよう発達した部分なんですね。
そう聞くと、あの硬さも納得できる気がします。
食感の問題であって、体に悪い成分というわけではないので、もしうっかり筋が残ったものを食べてしまっても、基本的には心配ないかなと思います。
ただ、小さなお子さんやご高齢の方は、消化しにくい可能性もあるので、やはり取り除いてあげるのが親切ですね。
生で食べるとお腹を壊す?

これが「スナップエンドウ 体に悪い」と言われる最大の理由の一つかもしれません。
サラダなどで生のまま食べたいと思う方もいるかもしれませんが、それは絶対にNGです。
スナップエンドウに限らず、生の豆類には「レクチン」というタンパク質の一種が含まれています。
このレクチンは、植物が虫などから身を守るための成分なのですが、人間が摂取すると、腸の粘膜に影響を与えて栄養の吸収を阻害したり、腹痛や下痢、嘔吐などの中毒症状を引き起こしたりすることがあるんです。
幸いなことに、このレクチンは熱に弱い性質を持っています。
つまり、しっかりと加熱調理すれば、その毒性は失われるんです。
【最重要】スナップエンドウは必ず加熱してください!
スナップエンドウは生で食べてはいけません。
必ず、茹でる・炒める・蒸すなど、中心部まで火を通してから食べるようにしてください。
シャキシャキ感を残したい場合でも、最低1分〜1分半程度は熱湯で茹でるのが安全とされています。
生食は体に悪い影響を及ぼすリスクが非常に高いので、絶対にやめましょう。
「生で食べても大丈夫だった」という声もあるかもしれませんが、それはたまたま量が少なかったか、体質的に症状が出にくかっただけかもしれません。
安全に美味しく食べるためにも、加熱調理は必須と覚えておきましょう。
食べ過ぎによるデメリット

栄養豊富で美味しいスナップエンドウですが、どんな食材でも「食べ過ぎ」は体に良くありません。
スナップエンドウの場合、特に注意したいのが「食物繊維の摂りすぎ」です。
スナップエンドウには、お通じを良くする食物繊維が豊富ですが、これには「不溶性食物繊維」も多く含まれています。
不溶性食物繊維は、腸のぜん動運動を活発にする働きがあるのですが、摂りすぎると逆に腸を刺激しすぎてしまい、お腹が張ったり、腹痛や下痢を引き起こしたりすることがあります。
また、体質によっては、腸の動きが活発になりすぎることで、けいれん性の便秘(便意はあるのに、腸がけいれんしてうまく排便できない状態)を引き起こす可能性も指摘されています。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
「体に良いから」といって、一度に大量のスナップエンドウを食べるのは避けたほうが賢明です。
特に、普段からお腹がデリケートな方や、便秘・下痢を繰り返しやすい方は、食べる量に注意が必要ですね。
「美味しいから」と一袋全部食べてしまう…なんてことはせず、適量を守ることが大切です。
カロリー自体は低いので、ダイエット中のおやつに良さそうですが(私もやりがちです)、 やはり食べ過ぎは消化器系に負担をかける、と覚えておきたいですね。
アレルギーの可能性について
スナップエンドウは「豆」の一種です。
そのため、豆アレルギー(特にエンドウ豆アレルギー)を持っている方は、当然ながら注意が必要です。
アレルギー反応としては、食べた後に口の中や喉がイガイガしたり、かゆみが出たり、じんましん、腹痛、下痢、ひどい場合には呼吸困難などのアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もゼロではありません。
エンドウ豆アレルギーは、他の主要なアレルゲン(卵、乳、小麦、そば、落花生など)と比べると頻度は高くないかもしれませんが、可能性は常にあります。
これまでエンドウ豆製品で問題がなかった方でも、体調の変化などで突然発症することもあるかもしれません。
【アレルギーに関する重要注意】
アレルギー症状は個人差が非常に大きく、時には命に関わる重篤な状態になることもあります。
もしスナップエンドウを食べて、体に少しでも「おかしいな」と感じる症状(かゆみ、発疹、腹痛、息苦しさなど)が出た場合は、すぐに食べるのを中止し、速やかに医療機関(アレルギー科、皮膚科、内科など)を受診してください。
自己判断は絶対にせず、専門医の診断を仰ぐことが大切です。
アレルギーの心配がある方は、ご自身の体質を正しく把握するためにも、一度専門医に相談されることをお勧めします。
プリン体やシュウ酸の影響は?
健康診断などで数値を気にされている方の中には、「プリン体」や「シュウ酸」を心配される方もいるかもしれませんね。
プリン体について
プリン体は、摂りすぎると体内で尿酸に変わり、痛風の原因になると言われています。
豆類は一般的にプリン体が多いイメージがあるかもしれませんが、スナップエンドウ(さやえんどう)は野菜に分類されます。
食品のプリン体含有量を見てみると、スナップエンドウは「極めて少ない」〜「少ない」グループに分類されることが多いようです。
レバーや魚卵、干物などに比べれば、過剰に心配するほどの量ではないかなと思います。
とはいえ、食べ過ぎればその分、摂取量も増えます。
現在、医師からプリン体の摂取制限を指導されている方は、スナップエンドウの量も含めて、管理栄養士さんや医師にご相談ください。
シュウ酸について
シュウ酸は、体内でカルシウムと結合しやすく、摂りすぎると尿路結石(腎結石)の原因になる可能性があるとされています。
ほうれん草に多いことで有名ですね。
スナップエンドウにもシュウ酸は含まれていますが、これもほうれん草などに比べれば少ない量です。
シュウ酸は水溶性なので、下茹ですることで、ある程度減らすことができます。
そういった意味でも、やはりスナップエンドウは「茹でる」という下ごしらえが理にかなっているんですね。
こちらも、結石の治療中などで食事指導を受けている方は、専門家の指示に従ってください。
スナップエンドウが体に悪い説の注意点

ここまでは「体に悪い」と言われてしまう原因を見てきましたが、ここからは、そういった不安を解消して安全に楽しむための具体的な方法や注意点について解説していきますね。
安全な下ごしらえと調理法
スナップエンドウが体に悪い影響を及ぼす可能性は、そのほとんどが「下ごしらえ」と「調理法」で解決できると私は思います。
安全に食べるためのポイントは3つです。
安全な下ごしらえ 3ステップ
- 筋を取る これは安全というより「美味しく食べる」ためですが、両側の硬い筋はしっかり取り除きましょう。
食感が良くなるだけで、満足度が全然違いますよ。 - しっかり洗う さやの表面には、土や汚れ、農薬などが残っている可能性もあります。
流水でしっかり洗いましょう。 - 必ず加熱する これが一番重要です!
レクチンによる食中毒を防ぐため、必ず加熱してください。
生食は絶対にNGです。
おすすめの調理法は、やはり「塩茹で」ですね。
沸騰したお湯に塩をひとつまみ入れ、1分半〜2分程度茹でます。
茹で過ぎるとシャキシャキ感が失われ、ビタミンCなども流れ出てしまうので、色鮮やかになったタイミングで引き上げるのがコツです。
茹でた後は、冷水に取ると色止めになりますが、水っぽくなるのが嫌な方は、ザルにあけて広げ、うちわなどで扇いで冷ます(丘あげ)と、味が凝縮されておすすめです。
その他、油との相性も良いので、豚肉やエビと一緒に炒め物にするのも美味しいですよね。
もちろん、炒める場合もしっかり火を通してください。
1日の適量と食べ過ぎのライン
「食べ過ぎると体に悪い」のは分かりましたが、では「適量」とはどのくらいでしょうか。
薬ではないので、厳密に「1日何グラムまで」と決まっているわけではありません。
個人の体質や体調、他の食事とのバランスにもよると思います。
あくまで一般的な目安ですが、厚生労働省や農林水産省が推進する「食事バランスガイド」では、野菜の摂取目安は1日350g以上、そのうち副菜(小鉢)は5〜6皿分とされています。
スナップエンドウを副菜の一つとして食べるなら、小鉢1皿分(だいたい70g程度)が一つの目安になるかなと思います。
スナップエンドウの重さにもよりますが、70gだとだいたい10本〜15本くらいでしょうか。
美味しいと、ついつい手が伸びてしまいますが、「大袋を一気に全部食べる」といった極端な食べ方は避け、他の野菜とバランスよく楽しむのが良さそうですね。(農林水産省 食事バランスガイド)
食べ過ぎのラインは人それぞれ
1日の適量は、あくまで目安です。
食物繊維の影響を受けやすい方(お腹が張りやすい、下しやすいなど)は、目安量より少なくても不調を感じるかもしれません。
ご自身のお腹の調子と相談しながら、美味しく食べられる量を見極めるのが一番大切ですね。
腹痛や下痢を防ぐ食べ方
スナップエンドウを食べてお腹が痛くなったり、下痢をしたりするのを防ぐには、これまでのお話の総まとめになります。
1. とにかく「加熱」を徹底する 「スナップエンドウ 体に悪い」の最大の原因であるレクチン対策です。
生で食べなければ、レクチンによる腹痛や下痢は防げます。「加熱必須」と覚えておきましょう。
2. 「食べ過ぎ」に注意する 食物繊維の摂りすぎによる消化不良や、腸への過度な刺激を防ぎます。
「あと一本だけ…」をぐっとこらえて、適量を楽しむ心がけが大事ですね。
3. よく噛んで食べる これはスナップエンドウに限りませんが、よく噛むことで唾液(消化酵素)と混ざり合い、胃腸での消化を助けることができます。
食物繊維が多い食材なので、特に意識してよく噛むと良いと思います。
胃腸が弱い方は…
もともと胃腸がデリケートな方は、上記の3点に加えて、最初は少量から試してみるのが安心です。
また、体調が優れない時(風邪気味、疲れている時など)は、消化能力も落ちている可能性があるので、少し控えるなどの配慮をすると良いかもしれませんね。
妊婦や子供が食べる際の注意
栄養豊富なスナップエンドウは、妊婦さんやお子さんにもぜひ食べてほしい野菜ですが、いくつか注意点があります。
妊婦さんの場合
スナップエンドウには、妊娠初期に特に重要とされる葉酸も含まれています。
また、便秘になりがちな時期なので、食物繊維も嬉しい栄養素ですね。
ただし、注意点はこれまでと同じ。
必ずしっかり加熱すること、そして食べ過ぎないことです。
食物繊維の摂りすぎが、かえって便秘や腹部膨満感を悪化させる可能性もゼロではありません。
バランスの良い食事の中の一つとして、適量を取り入れてくださいね。
お子さんの場合
お子さんに食べさせる場合は、以下の点に特に注意してあげてください。
- アレルギー:豆アレルギーの可能性を考慮し、初めて食べさせる時はごく少量からにし、食後の様子をしっかり観察してください。
万が一、異変があればすぐに受診できるように、平日の日中などに試すのがおすすめです。 - 加熱と下ごしらえ:大人の場合と同様、レクチン対策でしっかり加熱してください。
また、硬い筋は必ず取り除いてあげましょう。 - 消化:お子さんの消化器官はまだ未熟です。
繊維が多いので、最初は細かく刻んだり、柔らかめに茹でたりする工夫が必要かもしれません。 - 誤嚥(ごえん):丸ごと食べさせると、喉に詰まらせる危険があります。
食べやすい大きさに切ってから食べさせてあげてください。
いずれの場合も、心配な点や不安なことがあれば、自己判断せずに、かかりつけのお医者さんや管理栄養士さんに相談するのが一番安心ですね。
スナップエンドウが体に悪い説の総括
さて、ここまで「スナップエンドウ 体に悪い」という説について、色々と見てきました。
私なりの結論としては、「スナップエンドウが体に悪い」のではなく、「体に悪い食べ方」が存在する、ということかなと思います。
その「体に悪い食べ方」とは、主に以下の2点です。
- 生のまま食べること(レクチンによる中毒のリスク)
- 一度に大量に食べ過ぎること(食物繊維による消化器症状のリスク)
逆に言えば、この2点さえ守れば、スナップエンドウは全く体に悪い食品ではありません。
「しっかり加熱して」「適量を食べる」という基本を守れば、ビタミンや食物繊維、タンパク質など、体に嬉しい栄養素を手軽に摂れる、非常に優秀な野菜だと言えます。
「体に悪い」というキーワードに怯えることなく、正しい知識を持って、安全な下ごしらえと調理法で、旬のシャキシャキ感を存分に楽しみたいですね!
【情報の取り扱いについて】
この記事は、私「ゆたりん」が個人的に調べた情報や見解をまとめたものです。
できるだけ正確な情報をお伝えするよう努めておりますが、その内容を保証するものではありません。
健康状態や体調、アレルギーには大きな個人差があります。
特定の疾患をお持ちの方や、ご自身の健康に関して具体的な不安がある場合は、必ず医師、管理栄養士、アレルギー専門医などの専門家にご相談ください。

