こんにちは、ゆたりんです。
ホームセンターで働いていた頃から、園芸コーナーで「土の処分が面倒」「部屋に虫が出るのは嫌」というお客様の声をよく耳にしていました。
そんな方に人気なのがヤシの実チップの「ベラボン」ですが、いざ使ってみようと思うと「本当にデメリットはないの?」「植物が枯れたりしない?」と不安になることもありますよね。
実は、ベラボンには独特の特徴があり、それを知らずに使うと失敗してしまうこともあります。
この記事では、私が実際に使ってみて感じたことや、お客様から聞いた話をもとに、ベラボンの気になるデメリットと、それを解消して快適に使うためのポイントを分かりやすくお伝えします。
- ベラボンの主なデメリットと導入前に知るべき注意点が分かる
- 植物を枯らさないための水やりや肥料の具体的なコツが学べる
- デメリットをカバーしながらメリットを最大限に活かす方法が分かる
- 自分の育てたい植物や環境にベラボンが合っているか判断できる
ベラボンのデメリットと知っておくべき注意点

清潔で扱いやすいと評判のベラボンですが、土とは異なる性質を持っているため、いくつかのデメリットも存在します。
ここでは、導入前に必ず知っておきたい注意点について詳しく解説していきます。
肥料成分が含まれていないため追肥が必須になる
一般的な培養土には、最初から植物が育つのに必要な肥料(元肥)が配合されていることが多いですが、ベラボンには肥料成分が一切含まれていません。
これは、ベラボンがヤシの実のスポンジ状の繊維を加工しただけの単用土であるためです。
そのため、植え付けた後に何もしないでいると、植物は栄養不足になり、葉の色が悪くなったり成長が止まったりしてしまいます。
ホームセンターでも「植え替えたのに元気がない」という相談を受けることがありましたが、肥料切れが原因のケースも少なくありませんでした。
ベラボンを使用する場合は、植え付け時に緩効性の固形肥料を混ぜ込むか、水やりの代わりに定期的に液体肥料を与えるといった「追肥」の作業が必須となります。
土栽培よりも肥料管理に少し気を配る必要がある点は、初心者の方には手間に感じられるかもしれません。
注意点
肥料を与える際は、必ず規定量を守ってください。
栄養がないからといって濃い肥料を与えすぎると、逆に「肥料焼け」を起こして根を痛めてしまう原因になります。
表面が乾燥しやすく水やりのタイミングが難しい
ベラボンは通気性が非常に高いため、一般的な土に比べて乾燥するのが早いです。
これは根腐れを防ぐという点では大きなメリットなのですが、水やりの頻度がつかみにくいというデメリットにもなり得ます。
特に夏場の暑い時期や、エアコンの風が当たるような乾燥した室内では、予想以上のスピードで乾いてしまうことがあります。
「土と同じ感覚で週に1回水やりをしていたら、いつの間にかカラカラに乾いて枯れそうになっていた」という失敗談もよく聞きます。
また、ベラボンは乾くと色が白っぽく明るくなりますが、表面だけでなく中までしっかり乾いているかどうかの判断が、慣れるまでは少し難しく感じるかもしれません。
水切れを起こしやすい植物を育てる場合や、こまめな管理ができない場合は、水やりのペース配分に注意が必要です。
軽い素材なので背の高い植物は安定しにくい
ベラボンの最大の特徴はその「軽さ」ですが、これが逆にデメリットになる場合があります。
特に、背が高くなる観葉植物や、葉が大きく茂って頭でっかちになりがちな植物を植える場合、株全体が安定せずグラグラしてしまうことがあるのです。
土であればその重みで根をがっちりとホールドしてくれますが、フワフワとしたチップ状のベラボンは、植物を支える力が弱めです。
ちょっと鉢にぶつかっただけで傾いてしまったり、最悪の場合は鉢ごと倒れてしまったりするリスクもあります。
私が以前、背の高いサンセベリアをベラボン単体で植えた際も、少し不安定さを感じました。
小さな鉢植えや卓上サイズなら問題ありませんが、大型の植物を植える際は、植え方を工夫するか、何らかの支えが必要になることを覚えておきましょう。
水やりの際に茶色の水が出て汚れる可能性がある
これは使い始めによくあるトラブルですが、ベラボンに水やりをした際、鉢底から茶色い水が出てくることがあります。
これはヤシの実の繊維に含まれる「アク(タンニンなど)」が水に溶け出しているためです。
植物の生育自体にはそこまで悪影響はありませんが、白い鉢皿や室内のフローリング、棚などがこの茶色い水で汚れてしまうと、掃除が大変ですしシミになってしまう可能性もあります。
「清潔に育てられる」と思って買ったのに、水やりで周りが汚れてしまっては本末転倒ですよね。
通常販売されているベラボンは「あく抜き済み」と書かれているものが多いですが、それでも最初の数回は茶色い水が出ることがあります。
キッチンや浴室など、汚れてもすぐに洗い流せる場所で水やりをするか、水が透明になるまでしっかりと洗い流してから使うなどの対策が必要です。
根が細い植物は根張りが悪くなることがある
ベラボンはチップ状の形状をしているため、粒の細かい土に比べると、どうしても隙間が多くなります。
ポトスやモンステラのような太い根を持つ植物なら、その隙間を縫うように力強く根を張ってくれるので相性が良いのですが、繊細な根を持つ植物には向かないことがあります。
例えば、細かい根がびっしりと生えるタイプの草花や、一部の多肉植物などは、ベラボンのチップの隙間で根が空気に触れすぎてしまい、うまく水分や養分を吸収できずに弱ってしまうケースがあります。
「どんな植物でも植えられる」というキャッチコピーも見かけますが、植物の根の太さや性質によっては、ベラボン単体では根張りが安定せず、生育が遅れてしまう可能性があることは理解しておきましょう。
その場合は、より細かいサイズのベラボンを選ぶなどの工夫が必要です。
ベラボンのデメリットを解消して活用するコツ

デメリットがあるとはいえ、清潔で虫がわきにくいベラボンは、室内園芸において非常に魅力的な資材です。
ここからは、先ほど挙げたデメリットを解消し、ベラボンを使って植物を元気に育てるための具体的なコツを紹介します。
水やりのコツを掴んで乾燥を防ぐ方法
乾燥しやすいというデメリットは、水やりの方法を少し変えるだけで克服できます。
ポイントは「メリハリ」です。
ベラボンが乾いて色が白っぽくなったら、鉢底から水がジャバジャバ出るくらい、たっぷりと水を与えましょう。
この時、ただ上からかけるだけでなく、鉢の中の空気を入れ替えるようなイメージで、鉢全体に水が行き渡るようにするのがコツです。
また、ベラボンは一度乾ききると水を弾きやすくなる性質があります。
もし水が染み込みにくいと感じたら、バケツに水を張り、鉢ごと数分間沈めて吸水させる「腰水(こしみず)」という方法が非常に効果的です。
しっかり吸水させれば、ベラボンはスポンジのように水を保ってくれます。
「乾いたらたっぷり、弾くなら浸す」というリズムを掴めば、水やりの失敗はぐっと減りますよ。
適切な肥料選びで栄養不足を補うテクニック
肥料成分がないという点は、裏を返せば「自分で肥料をコントロールできる」というメリットでもあります。
植物の状態に合わせて、最適なタイミングで栄養を与えられるからです。
初心者の方におすすめなのは、水で薄めて使う「液体肥料」です。
水やりのタイミングに合わせて、1週間〜10日に1回程度、規定の倍率で薄めた液肥を与えるだけで十分です。
これなら、「いつ肥料をあげたっけ?」と忘れることも少なくなります。
また、長く効かせたい場合は、植え付け時に「マグァンプK」のような緩効性肥料を少し混ぜ込んでおくのも良いでしょう。
ただし、ベラボンは土よりも肥料成分が流れ出やすい傾向があるので、様子を見ながら少量をこまめに与えるのがコツです。
葉の色艶を見ながらケアしてあげる時間は、植物への愛着を深めてくれますよ。
メモ
多肉植物やサボテンなど、あまり肥料を必要としない植物の場合は、頻繁な追肥は不要です。
植物の種類に合わせた肥料計画を立てましょう。
安定感を出すための植え方と支柱の活用
背の高い植物がグラグラしてしまう問題は、植え付け時の「押し込み」と「支柱」で解決しましょう。
ベラボンで植え付ける際は、土の時よりも少し強めに、指や割り箸を使ってチップを根の隙間にギュッギュッと押し込むようにしてください。
「根が潰れないかな?」と心配になるかもしれませんが、ベラボンには弾力があるので、ある程度しっかり詰め込んでも通気性は確保されます。
しっかりと隙間なく詰め込むことで、株の安定感が格段に増します。
それでも不安定な場合は、無理をせず支柱を立てましょう。
透明なアクリル製の支柱や、おしゃれなアイアン製の支柱を使えば、インテリアの邪魔にもなりません。
また、鉢底に重めの鉢底石を入れて重心を低くすることで、鉢ごとの転倒を防ぐのも有効なテクニックです。
虫がわきにくいメリットを最大限に活かす
ベラボンの最大の魅力は、やはり「虫がわきにくい」ことです。
土に含まれる有機質(腐葉土など)はコバエのエサになりやすいですが、ヤシの実チップであるベラボンは分解されにくく、虫が寄り付きにくい環境を作れます。
このメリットを活かすために、徹底して「有機物を持ち込まない」ようにしましょう。
例えば、有機肥料(油かすなど)を使ってしまうと、匂いで虫が寄ってきてしまいます。
ベラボン栽培では、無機質の化学肥料(化成肥料)を使うのが鉄則です。
また、受け皿に溜まった水も虫の発生源になるので、水やり後は必ず水を捨てるようにしてください。
これらを徹底すれば、キッチンや寝室など、清潔に保ちたい場所でも安心してグリーンを楽しむことができます。
私自身、食卓に置く植物は全てベラボン植えにしていますが、虫のトラブルは今のところゼロです。
使用後の処分が簡単で燃えるゴミに出せる
園芸の悩みで意外と多いのが「古い土の処分方法」です。
多くの自治体では土はゴミとして回収してくれないため、処分に困ってベランダに放置…なんてこと、ありませんか?
その点、ベラボンはヤシの実という「植物」からできているため、使用後は「燃えるゴミ」として普通に捨てることができます。
これは都会のマンション暮らしの方にとっては、革命的とも言えるメリットです。
もし植物が枯れてしまったり、植え替えで古いベラボンが出たりしても、指定のゴミ袋に入れて出すだけでOK。
庭に撒けば土壌改良材として自然に還すことも可能です。
後片付けのストレスがないと分かっていれば、新しい植物を迎えるハードルもぐっと下がりますよね。
まとめ:ベラボンのデメリットを理解して園芸を楽しもう
今回は、ベラボンのデメリットとその対策について詳しく紹介してきました。
肥料がない、乾燥しやすい、安定しにくいといった側面はありますが、それらは正しい知識とちょっとした工夫で十分にカバーできるものです。
何より、「清潔」「軽い」「捨てやすい」というベラボンのメリットは、現代のライフスタイルにおいて非常に大きな魅力です。
特に室内で観葉植物を楽しみたい方にとっては、土の煩わしさから解放される素晴らしい選択肢になるはずです。
まずは小さな観葉植物から、ベラボンでの栽培を試してみてはいかがでしょうか。
土を使わないクリーンなグリーンライフは、きっとあなたの生活をより豊かにしてくれると思いますよ。
