停電などの緊急時や、手作りキャンドルを楽しみたい時に、肝心の芯がなくて困った経験はありませんか。
実は、専用の芯がなくても、ティッシュやタコ糸、爪楊枝、割り箸といった身近な素材でろうそくの芯代用は可能です。
家にあるもので手軽に作れる方法や、100均アイテムを活用したアイデアを知っておけば、いざという時にも慌てずに済みますよね。
この記事では、燃焼実験のような感覚で楽しみながら試せる代用術や、すぐに消えてしまわないためのコツについてお話しします。
- 身近な素材を使ったろうそく芯の代用方法がわかる
- ティッシュやタコ糸など素材ごとの燃焼特徴を理解できる
- 芯がすぐに消えないための事前の加工テクニックを学べる
- 安全に代用芯を使うための注意点と対策を把握できる
ろうそくの芯代用に使える身近な素材

専用のキャンドル芯が手元になくても、キッチンやリビングにある日用品の中に代わりになる素材がたくさん眠っています。
ここでは、どこの家庭にもあるアイテムを使って、誰でも簡単に実践できる代用アイデアを具体的にご紹介します。
ティッシュをこよりにする方法

一番手軽で、どの家庭にも必ずあるティッシュペーパーは、緊急時の代用芯として非常に優秀です。
作り方はとても簡単で、ティッシュを細く裂き、指先でねじって「こより」状にするだけです。
ポイントは、できるだけ固く、しっかりとねじること。
ふわふわした状態のままだと、火をつけた瞬間に紙だけが燃え尽きてしまい、ロウを吸い上げる前に消えてしまうからです。
また、ティッシュの枚数や裂く幅を変えることで、芯の太さを調整できるのも大きなメリットですね。
太くしすぎると炎が大きくなりすぎてススが出やすくなるので、通常のろうそく芯と同じくらいの細さを目指すのがコツです。
ねじった後は、溶かしたロウに一度浸してから冷え固めると、市販の芯に近い燃焼持続力を発揮してくれますよ。
タコ糸は芯として最適なのか
料理用としてキッチンにあるタコ糸は、実は市販のキャンドル芯と素材が非常に似ています。
多くのタコ糸は綿100%で作られているため、燃え方が安定しており、代用品の中では最も「本物」に近い使い心地を得られるでしょう。
ポリエステルなどの化学繊維が含まれている紐だと、燃やすとプラスチックのように溶けて固まり、有害な煙や異臭を放つことがあるため、必ず素材表記を確認してください。
そのまま使うこともできますが、3本ほどを三つ編みにすることで強度が増し、ロウの吸い上げが良くなります。
ただの1本だと、燃えている最中にクタッと倒れてロウの中に埋没してしまうことがあるんですよね。
少し手間はかかりますが、編み込むひと手間で炎の安定感が劇的に変わります。
つまようじを芯に使う時のコツ

木製のつまようじも、簡易的な「ウッドウィック(木の芯)」として代用することができます。
木ならではのパチパチという小さな音を楽しめるのが魅力ですが、紙や糸に比べるとロウの吸い上げ力は弱めです。
そのため、単にロウに挿しただけでは、木の棒が焦げるだけで火が定着しないことがよくあります。
事前にサラダ油やオリーブオイルに数分間浸しておくか、溶かしたロウでコーティングしておくと、火持ちが格段に良くなります。
また、長さがあるため、適度な長さに折って使う必要がありますが、火をつける先端部分はささくれさせておくと着火しやすくなりますよ。
燃焼時間はそれほど長くありませんが、短時間の使用や雰囲気作りには十分役立ちます。
綿棒の軸も代用品として活躍

意外な伏兵としておすすめなのが、綿棒の「軸」の部分です。
ただし、これには重要な条件があります。
それは「紙軸」タイプの綿棒であること。
プラスチック軸のものは燃やすと溶けて危険なので絶対に使わないでください。
使い方は簡単で、両端の綿球部分をハサミで切り落とし、残った紙の棒を芯として使います。
紙軸は、紙を幾重にも圧縮して固めてあるため、ティッシュのこよりよりも密度が高く、しっかりとした炎を作ることができます。
ほどよい硬さがあるので、溶けたロウの中でも倒れにくいというメリットがありますね。
少し太めの炎になりやすいので、大きめのキャンドルや、アウトドアでの使用に向いているかもしれません。
割り箸を細く削って使う手順

お弁当などで余りがちな割り箸も、加工することで立派なキャンドル芯に変身します。
そのままでは太すぎるので、カッターナイフなどを使って薄く、細く削り出す作業が必要です。
イメージとしては、厚さ1ミリ程度の薄い板状にするか、マッチ棒より少し細いくらいの棒状にします。
割り箸は乾燥した木材なのでよく燃えますが、つまようじ同様、そのままだとロウを吸い上げる前に木が燃え尽きてしまうことがあります。
事前に溶かしたロウにじっくりと漬け込み、木の中にロウを浸透させておく「ロウ漬け」の工程がほぼ必須です。
カッターを使う際は、手が滑りやすいので怪我には十分注意してくださいね。
手間はかかりますが、うまくいけば市販のウッドウィックのようなおしゃれな炎を楽しめます。
100均の紐も素材として有効

100円ショップの手芸コーナーには、ろうそくの芯として使える優秀な素材がたくさんあります。
特に「刺繍糸」や「ヘンプ(麻)紐」はおすすめです。
これらは天然素材であることが多く、燃焼時に嫌なにおいが出にくいのが特徴です。
刺繍糸なら、好きな色を選んでカラフルな芯を作ることもできて楽しいですよ。
選ぶ際の絶対的なルールは、ここでも「天然素材100%」であること。
アクリル毛糸やナイロン紐は、火をつけると黒いススを出して激しく燃えたり、溶けてドロドロになったりして非常に危険です。
パッケージの裏面を見て、綿(コットン)や麻(リネン・ヘンプ)であることを必ず確認してから購入するようにしましょう。
ろうそくの芯代用で失敗しない自作術

素材が準備できても、ただ挿すだけでは「すぐに火が消える」「煙がすごい」といった失敗に陥りがちです。
ここでは、代用芯を市販品のように快適に使うための加工テクニックや、安全に楽しむための重要なポイントを紹介します。
芯がすぐ消える原因と対策
自作した芯で最も多い悩みは、「火をつけても数秒で消えてしまう」という現象です。
この最大の原因は、芯自体が燃料(ロウ)を吸い上げるスピードが、燃焼スピードに追いついていないことにあります。
特に紙や木をそのまま使うと、ロウを吸う前に素材そのものが燃え尽きてしまうのです。
対策としては、芯の密度を高めること(こよりを固くねじる、三つ編みにするなど)と、次に紹介する「ロウ引き(コーティング)」を行うことが効果的です。
また、芯が長すぎると炎が大きくなりすぎて燃え尽きるのが早くなるため、ロウ面から出る芯の長さは5ミリ〜1センチ程度に短くカットしておくのもポイントですよ。
燃えないためのロウ漬け処理

プロが作るキャンドルの芯も、実は最初からロウでコーティングされています。
これを真似することで、代用芯の性能を飛躍的に向上させることができます。
方法は簡単で、溶かしたロウ(または仏壇用のろうそくから垂らしたロウ)の中に、代用素材(ティッシュこより、タコ糸、割り箸など)を浸し、気泡が出なくなるまでじっくり待ちます。
こうすることで芯の内部まで燃料が行き渡り、着火した瞬間から安定してロウを吸い上げ続けることができるようになります。
引き上げた後は、ピンと真っ直ぐに伸ばした状態で冷え固めましょう。
このひと手間で、ふにゃふにゃで扱いにくかった糸や紙が、しっかりとした「芯」に生まれ変わります。
煙を出さない素材選びの秘訣
せっかくのキャンドルタイムに、黒い煙(スス)がモクモクと出てしまっては台無しですよね。
ススの主な原因は不完全燃焼ですが、これは素材選びで大部分を防ぐことができます。
化学繊維(ポリエステル、アクリル、ナイロン)が含まれている素材は、石油製品を燃やしているのと同じなので、黒い煙とプラスチックが焦げたような臭いが発生します。
- 綿(コットン)100%か?
- 麻(リネン)100%か?
- プラスチックや合成繊維が含まれていないか?
また、天然素材であっても、芯が太すぎるとロウの供給過多になり、不完全燃焼を起こしてススが出やすくなります。
煙が出る場合は、芯を少し細く作り直すか、ハサミで短くカットして炎の大きさを調整してみてください。
火災を防ぐための安全な使い方
代用芯を使う場合、市販品のような安全基準で設計されているわけではないため、火災への警戒はいつも以上に必要です。
特に注意したいのが、芯が倒れて容器の縁に触れたり、燃え尽きる瞬間に火種が飛び散ったりすることです。
芯を固定する「座金(ざがね)」がない場合は、アルミホイルを小さく丸めて芯の根元に巻き付け、重り代わりにして真っ直ぐ立つように工夫しましょう。
また、燃えやすいものの近くや、風の当たる場所では絶対に使用しないでください。
万が一倒れても安全なように、大きめの陶器や金属製のトレーの上で灯すことを強くおすすめします。
「ちょっと目を離した隙に…」というのが一番怖いので、代用芯を使っている間は、絶対にその場を離れないようにしましょう。
停電時の緊急用ろうそく活用法
災害などの停電時に、手持ちのろうそくがない場合の裏技として「ツナ缶キャンドル」や「サラダ油ランプ」を知っておくと便利です。
これらは、中身の油を燃料として利用し、今回紹介した「ティッシュのこより」を芯として差し込むだけで簡易ランプになります。
| 種類 | 特徴 | 作り方 |
|---|---|---|
| ツナ缶ランプ | 長時間燃焼・安定 | 缶の蓋を開け、中心に穴を開けてティッシュ芯を挿す |
| サラダ油ランプ | 家にあるもので可 | 耐熱容器に油を入れ、アルミホイルで芯を固定して浮かべる |
ただし、これらはあくまで緊急用の措置です。
火の勢いが安定しなかったり、油の温度が上がって危険な場合もあるため、使用中は細心の注意を払ってください。
懐中電灯の電池が切れてしまった時の、最終手段として覚えておくと心強いですね。
ろうそくの芯代用の要点まとめ
ろうそくの芯は、ティッシュ、タコ糸、割り箸など、身近なもので十分に代用が可能であることがわかりました。
ただ適当な紐を燃やすのではなく、天然素材を選んだり、事前にロウを染み込ませたりするちょっとした工夫が、成功の鍵となります。
DIYキャンドルを楽しむ時も、もしもの備えとしても、この知識はきっと役に立つはずです。
ぜひ、安全には十分に気をつけて、身近な素材でのあかり作りを試してみてくださいね。

