お気に入りのテーブルにいつの間にかついてしまったニスの跡や、DIYで塗りムラができてしまった木製品を見て、ため息をついていませんか。
せっかくの木製品を元通りにきれいにしたいけれど、専用の薬剤を買うのはハードルが高いし、木を傷つけてしまいそうで不安になりますよね。
実は、わざわざプロ用の剥離剤を買いに行かなくても、お家にある身近なアイテムを使うだけで、驚くほどすっきりと落とすことができるのです。
- 落としたいニスが「水性」か「油性」かを見極める簡単な方法
- アルコールや除光液など家にある身近なものでニスを落とす手順
- 大切な家具やフローリングの木肌を傷つけずに作業するコツ
- ニスをきれいに落とした後の木材のお手入れと次のステップ
テーブルやフローリングについたニスの落とし方は「ニスの種類」で決まる
ニスの落とし方を調べるうえで、最初に知っておきたいのが「そのニスが水性か油性か」という点になります。
元ホームセンター店員の経験から言うと、この種類を間違えてしまうと、いくら頑張ってこすっても全く落ちないという悲しい結果になりかねません。
まずは手元にあるニスの正体を見極めて、それぞれの特徴に合わせたアプローチをしていくのが近道かなと思います。
水性ニスと油性ニスの違いと見分け方
まずは水性ニスと油性ニスの特徴を分かりやすく整理してみました。
| 種類 | 特徴 | 落としやすさ |
|---|---|---|
| 水性ニス | ニオイが少なく、乾くと水に強くなる。工作や室内家具に多い。 | アルコールなどで比較的楽に落とせる。 |
| 油性ニス(ウレタン含む) | 強い塗膜を作り、光沢がある。フローリングや屋外木部に多い。 | 除光液やペイントうすめ液が必要になる。 |
もしどちらの種類かわからない場合は、まずは肌に優しい方法から試してみるのがおすすめ。
水性であれば、のちほど紹介するアルコールを含ませた布で拭くだけで、じわじわと塗膜が溶けてくるのが実感できるはずです。
一方で、アルコールでびくともしない場合は、頑固な油性ニスの可能性が高いと判断できますね。
家にある身近なもので実践!ニスの落とし方と具体的な手順
ニスの種類がなんとなく予想できたら、いよいよ実践に移りましょう。
ホームセンターに行けば専用の「塗料剥離剤」が売っていますが、刺激臭が強くて扱いが難しいのが難点。
まずは、お家の中を探せばきっと見つかる身近なアイテムを使って、優しく落としていく方法を解説します。
手軽に試せる「アルコール」を使った落とし方
主に水性ニスや、比較的塗膜の薄いニスに有効なのが、消毒用のアルコール(エタノール)を使う方法です。
薬箱に入っている消毒スプレーや、お掃除用のアルコールスプレーがあれば、それだけで準備は完了。
1. ニスが気になる部分にアルコールをたっぷり吹きかけるか、浸したコットンをのせます。
2. 3分から5分ほど放置して、ニスがふやけて白っぽくなるのを待ちます。
3. 柔らかい布や不要なウエスを使って、木目に沿って優しく拭き取ります。
4. 1回で落ちきらない場合は、この工程を数回繰り返してください。
アルコールは揮発しやすいため、コットンやキッチンペーパーの上からラップをかけてパックしてあげると、さらに効果が高まりますよ。
木材を無理に削り取るわけではないので、家具本来の傷を防ぎながら作業できるのが嬉しいポイント。
油性ニスには「除光液」や「専用うすめ液」が効果的
アルコールを試してもビクともしなかった頑固な油性ニスには、除光液(アセトン入り)を試してみてください。
アセトンという成分が、固まった強いニスの樹脂を柔らかく分解してくれるのです。
作業するときは、除光液を不要な布に染み込ませて、ニスの部分にじわっと押し当ててみてください。
少し待つとニスがねっとりと溶けてくるので、それを絡め取るように拭き取っていきます。
もし範囲が広い場合は、ホームセンターで安価に手に入る「ペイントうすめ液」を少しずつ布に含ませて使うのも、DIYアドバイザーとしてはおすすめの方法かも。
いずれの方法でも、お部屋の換気だけはしっかり行いながら作業を進めてくださいね。
家具や床を傷つけずにニスを落とすための大切な注意点
ニスがきれいに落ちていく様子はとても気持ちが良いものですが、焦りは禁物です。
きれいに仕上げるために、私がDIYの現場で学んだ「これだけは避けてほしい注意点」を2つお話ししますね。
強くこすりすぎない・木目に沿って作業する
ニスがなかなか落ちないからといって、金属製のヘラや硬いタワシでガリガリとこするのは絶対に避けてほしいなと思います。
木材の繊維が潰れたり、深い傷がついてしまったりすると、元に戻すのが本当に大変。
また、拭き取るときは「木目」の方向に合わせて、横着せずにまっすぐ手を動かすのがきれいに仕上げる最大の秘訣です。
焦らずに、薬剤がニスの層を柔らかくしてくれるのをじっくり待つ心の余裕が大切ですね。
目立たない場所での事前テストを忘れずに
特に大切なブランド家具や、リビングの目立つフローリングを扱うときは、必ず事前に「目立たない場所」でテストを行ってください。
ニスの下の木材自体が特殊な着色をされている場合、ニスと一緒にその色まで抜けてしまうことがあります。
テーブルの裏側や、家具の隅の方で少しだけ試してみて、変色や木肌の荒れが起きないか確認してから全体に広げていきましょう。
このひと手間があるだけで、大切な家具のトラブルを防ぐことができます。
ニスの落とし方についてよくある質問
ここまで紹介した方法を踏めて、実際に作業するときに浮かびやすい疑問についてお答えします。
服にニスがついてしまったときはどうすれば落とせますか?
もしお気に入りの服にニスがついてしまったら、焦らずに「乾く前」に対処するのが鉄則。
水性ニスならすぐに水洗いすれば落ちますが、乾いてしまうと繊維の奥で固まってしまいます。
乾いた後は、服の裏側に当て布をして、表側から除光液やアルコールを含ませた綿棒でトントンと叩くようにして、当て布に汚れを移してください。
ただし、生地の素材によっては除光液で溶けてしまうこともあるので、洗濯表示の確認を忘れないでくださいね。
完全に固まってしまった古いニスも落とせますか?
何年も前に塗られて、完全にカチカチに固まった古いニスも落とすことは可能です。
ただし、アルコールや除光液だけでは浸透しにくいため、目の細かいサンドペーパー(紙やすり)を軽くかけて、表面に細かな傷をつけてから浸透させると効果的。
やすりをかけるときは、木目に沿って優しく、撫でるように滑らせるのがコツになります。
少し時間はかかりますが、じっくり取り組めば必ずきれいな木肌が戻ってきます。
きれいになった木肌を見つめながら、次の一歩へ
ずっと気になっていたニスの汚れや塗りムラがすっきり落ちると、視界まで明るくなったような心地よさを感じられますよね。
特別な道具を慌てて買わなくても、お家にあるもので工夫しながらお気に入りの空間を取り戻していく過程は、どこか愛おしい時間だなと感じます。
まずは手元にあるアルコールや除光液を少しだけ布に含ませて、気になる部分にそっと当ててみることから、今日の一歩を始めてみませんか。
ニスがすっきり落ちて、すっぴんになった木材を眺めていると、「このままじゃカサカサしそうだから、何か新しく塗った方がいいのかな?」という新たな疑問が湧いてくるかもしれません。
そのまま使うと手垢や水分が染み込んでしまうので、実は優しく保護してあげるのがベスト。
そんな時に役立つ、木材の風合いを活かしながら優しく守るための自然派ワックスの選び方や、初心者でも失敗しない塗り方のコツは、こちらの記事で詳しくお話ししています。
