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さといもの生は危険?毒性と正しい下ごしらえ

さといも 生 食べ物

さといもは生でも食べられる?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、注意が必要です。

里芋には毒性を持つ成分が含まれているため、じゃがいもやさつまいもと同じように加熱調理が基本です。

この記事では、里芋のシュウ酸はどうやって除去するのか、もし生で食べてしまった場合の対処法について紹介します。

また、新鮮な里芋の選び方や適切な保存方法、下ごしらえの切り方、下茹で方法も紹介します。

冷凍里芋と生の里芋の違いや、里芋のシャキシャキ食感を活かす調理法、生食が可能な長芋・大和芋・自然薯との比較も行い、さといもを生で食べるリスクと安全な食べ方を徹底ガイドします。

  • 里芋を生で食べてはいけない理由
  • 安全な下ごしらえとアク抜きの方法
  • 新鮮な里芋の選び方と保存のコツ
  • 他の芋類との生食の可否の違い
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さといもを生で食べるのは危険?毒性について

さといも 生
  • さといもは生でも食べられる?
  • 里芋の毒性の成分シュウ酸とは
  • 里芋のシュウ酸はどうやって除去する?
  • もし生で食べてしまった場合の対処法

さといもは生でも食べられる?

結論から申し上げますと、里芋を生で食べることはできません。

里芋には「シュウ酸カルシウム」という成分が含まれており、これが強いえぐみや口内への刺激の原因となります。

芋類の中には、長芋や大和芋のように生で食べられるものもありますが、これらは例外です。
じゃがいもやさつまいもと同様に、里芋は必ず加熱してから食べる必要があります。

注意点
里芋を生で食べると、口の中がイガイガしたり、えぐみを感じたりするだけでなく、体調不良を引き起こす可能性があります。
絶対に生食は避けてください。

里芋の毒性の成分シュウ酸とは

さといも 生

里芋のえぐみや刺激の原因は、主に「シュウ酸(シュウ酸カルシウム)」という成分によるものです。

この成分は、針のように尖った結晶の形をしており、皮膚や粘膜に刺さることで刺激を与えます。里芋の皮をむくときに手がかゆくなるのも、このシュウ酸が原因とされています。

里芋のシュウ酸はどうやって除去する?

さといも 生

里芋を安全に美味しく食べるためには、調理の過程でシュウ酸を除去(無害化)する必要があります。

このシュウ酸は水に溶けやすく、熱に弱い性質を持っています。

シュウ酸の除去方法

  1. 下茹で(基本):
    皮をむいた里芋を米のとぎ汁(または塩や酢を入れた水)で一度茹でこぼします。
    これにより、シュウ酸が茹で汁に溶け出し、えぐみが抜けます。
  2. 水にさらす:
    皮をむいた後、切った里芋を水にさらすことでも、ある程度のシュウ酸は除去できます。
    ただし、下茹でほどの効果は期待できないため、煮物などにする場合は下茹でが推奨されます。

特に皮むきの際のかゆみ対策として、手を酢水で濡らしたり、手袋をしたりする方法も有効です。

もし生で食べてしまった場合の対処法

さといも 生

万が一、里芋を生で食べてしまい、口の中や喉に強いえぐみ、痛み、違和感を覚えた場合は、すぐに口をゆすいでください

シュウ酸カルシウムの刺激を感じた場合、水や牛乳を飲むことで症状が和らぐことがあるとされています。
ただし、これは応急処置です。

症状が強い場合や、飲み込まずに吐き出すなどしても違和感が続く場合は、自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。

ここでの情報は一般的な対処法であり、医学的な助言に代わるものではありません。

生の里芋を少量かじった程度であれば、強いえぐみで飲み込むことは難しいと思いますが、万が一の際は慌てず対処しましょう。

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さといもを生で食べることを避けるべき理由と調理法

さといも 生
  • 新鮮な里芋の選び方と保存方法
  • 下ごしらえの切り方と下茹で方法
  • 冷凍里芋と生の里芋との違い
  • 里芋のシャキシャキ食感を活かす調理
  • じゃがいも・さつまいもは生食できる?
  • 長芋・大和芋・自然薯との違い

新鮮な里芋の選び方と保存方法

美味しい里芋料理を作るには、まず新鮮な里芋を選ぶことが大切です。

新鮮な里芋の選び方

  • 泥付きのもの: 泥が付いている方が鮮度が保たれやすいです。
  • ふっくらと丸みがある: 形が良く、重みを感じるものを選びましょう。
  • 硬さがある: 押してみてブヨブヨと柔らかいものは傷んでいる可能性があります。
  • 縞模様がはっきりしている: 皮の縞模様がくっきりしているものが良品です。

里芋の保存方法

里芋は寒さと乾燥が苦手です。
基本は常温保存ですが、冷凍保存も可能です。

保存方法手順保存期間の目安
常温保存泥付きのまま新聞紙に包み、風通しの良い冷暗所(10〜15℃程度)で保存する。約1ヶ月
冷凍保存(生)皮をむき、使いやすい大きさに切って水気を拭き取り、冷凍用保存袋に入れる。約1ヶ月
冷凍保存(加熱後)皮をむいて下茹で(または蒸す)し、冷ましてから水気を拭き取り、冷凍用保存袋に入れる。約1ヶ月

洗ってある里芋は傷みやすいため、早めに使い切るか、すぐに皮をむいて冷凍保存するのがおすすめです。

下ごしらえの切り方と下茹で方法

さといも 生

里芋の調理は下ごしらえが重要です。
特にかゆみの原因となる皮むきと、えぐみを取る下茹でがポイントになります。

かゆくならない皮むきのコツ

  1. 里芋をよく洗い、泥を落とします。
  2. 乾いた状態で皮をむくか、手を酢水につけてからむくと、かゆみが出にくいとされています。
  3. 上下を切り落とし、縦に皮をむいていきます。

六方むき(六角形になるように角を落とす)をすると、煮崩れしにくくなります。

アク抜き(下茹で)の方法

前述の通り、シュウ酸を除去するために下茹でを行います。

  1. 鍋に皮をむいた里芋と、かぶるくらいの水(または米のとぎ汁)を入れます。
  2. 塩をひとつまみ加えます。(ぬめり取りの効果もあります)
  3. 火にかけ、沸騰したら弱火で数分間茹でます。竹串がスッと通る手前で火を止めます。
  4. ザルにあげて水でサッと洗い、ぬめりを取ります。

このひと手間で、えぐみがなくなり、味も染み込みやすくなります。

冷凍里芋と生の里芋との違い

さといも 生

市販の冷凍里芋や、自宅で冷凍した里芋は、生の里芋と比べてどう違うのでしょうか。

最大の違いは「下ごしらえの手間」です。市販の冷凍里芋は、多くの場合、皮むきと下茹で(ブランチング処理)が済んでいます。

そのため、凍ったまま煮物や汁物に入れることができ、非常に便利です。

生のまま冷凍した場合(皮付き・皮むき)でも、解凍せずにそのまま調理に使えます。

食感の違い
一般的に、冷凍した里芋は生の里芋から調理したものに比べ、ねっとり感が強く、ホクホク感はやや失われる傾向があります。

これは冷凍によって細胞壁が壊れやすくなるためです。
ただし、味の染み込みは早くなるというメリットもあります。

用途に応じて、生の里芋と冷凍里芋を使い分けるのが賢い方法です。

里芋のシャキシャキ食感を活かす調理

さといも 生

里芋といえば「ホクホク」「ねっとり」という食感が特徴ですが、あえて「シャキシャキ」とした食感を活かす調理法も存在します。

ただし、これは生で食べるという意味ではありません
シュウ酸のアク抜き(下茹でや水さらし)を行った上で、加熱時間を短くする調理法です。

シャキシャキ調理の例

  • きんぴら:
    里芋を細切り(千切り)にし、水にさらしてアクを抜きます。
    その後、油でさっと炒めて味付けします。
  • サラダ:
    薄切りにして短時間茹で、水気を切ってからドレッシングやマヨネーズで和えます。

加熱しすぎないことで、里芋の新たな食感を発見できます。
この場合も、アク抜きは必ず行ってください

じゃがいも・さつまいもは生食できる?

さといも 生

里芋と同じく「芋類」に分類される、じゃがいもやさつまいもは生食できるのでしょうか。

じゃがいも:
生食は推奨されません。
じゃがいもの芽や緑色になった皮には「ソラニン」という有毒な成分が含まれており、食中毒の原因となります。
また、生のデンプンは非常に消化が悪いです。

さつまいも:
生食自体は可能ですが、一般的ではありません。
さつまいももデンプン質が多く、生では消化されにくいです。
また、加熱することで甘み(糖質)が増すため、調理して食べるのが普通です。

じゃがいもやさつまいもは、里芋とは異なる理由で生食に向いていないのですね。

長芋・大和芋・自然薯との違い

さといも 生

では、なぜ長芋や大和芋、自然薯(これらを総称して「山芋」と呼ぶこともあります)は生で食べられるのでしょうか。

最大の違いは、これらの芋類が「ジアスターゼ(アミラーゼ)」というデンプン分解酵素を豊富に含んでいる点です。

この酵素のおかげで、生で食べてもデンプンが消化されやすく、胃にもたれにくいのです。
里芋にはこの酵素がほとんど含まれていないため、生で食べると消化不良を起こしてしまいます。

里芋(サトイモ科)と長芋(ヤマノイモ科)は、植物学的にも異なる分類であり、「芋」と呼ばれていても全く別の野菜と考えるのが適切です。

さといもは生で食べず安全に楽しむ

この記事のポイントをまとめます。

  • 里芋を生で食べることはできない
  • 生の里芋にはシュウ酸カルシウムが含まれる
  • シュウ酸はえぐみや口内の刺激の原因となる
  • 皮むきで手がかゆくなるのもシュウ酸が原因
  • シュウ酸は下茹でや水さらしで除去できる
  • 除去には米のとぎ汁や塩茹でが有効
  • もし生で食べてしまったら口をゆすぐ
  • 症状がひどい場合は医療機関に相談する
  • 新鮮な里芋は泥付きでふっくらしているものを選ぶ
  • 保存は冷暗所での常温保存が基本
  • 皮をむけば冷凍保存も可能
  • 冷凍里芋は下ごしらえ済みで便利
  • じゃがいもやさつまいもも生食には向かない
  • 長芋や大和芋は消化酵素を含むため生食できる
  • 里芋と長芋は植物学的に異なる種類である
  • 里芋は必ず加熱して安全に美味しく食べること
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