冬至と聞くとかぼちゃとゆず湯が一番に浮かんできますが、そもそも冬至にかぼちゃを食べる習慣になったのはなぜなのでしょうか?
かぼちゃは夏の季節に旬を迎える野菜ですが、なぜ冬至の日に食べるようになったのでしょうか?
冬至にかぼちゃを食べる理由と運気を上昇させる風習について紹介します。
冬至とかぼちゃの結びつき
冬至の日のゆず湯は体を温めると言われています。
そしてかぼちゃは風邪をひかないように食べなさいと勧められた思い出があります。
かぼちゃには、カロチンとビタミンAという栄養素が多く含まれています。
この二つの栄養素は風邪の予防になることがわかっています。
現代では、温室栽培などで、冬にも夏野菜が食べられるようになりましたが、昔は冬は野菜もほとんど取れず、寒い冬を越すのは命に関わることでした。
夏にとれたかぼちゃを冬まで保存し、貴重な栄養素のひとつとしてかぼちゃが冬に無病息災を祈願して食べられていたようです。
その風習が今もしっかり受け継がれているのです。
冬至に食べるかぼちゃは運盛りになる
冬至には「ん」が最後につく野菜を食べると運気が上がるとか、厄除けになると言われ、運盛りという縁起担ぎの風習があります。
かぼちゃは別名は南京(なんきん)と言い、「ん」がつく、つまり運がつくと言われていました。
かぼちゃの他にも、れんこんや、にんじん、きんかん、ぎんなん、寒天、うどんなど全部で「冬至の七種(ななくさ)」と呼ばれ、運盛りという、運気を上昇させる風習が残っているのです。
冬至にかぼちゃを食べるもうひとつの理由
かぼちゃは夏の取れる野菜ですが、陰陽思想で考えると、夏が陽で、冬は太陽に日照時間も短くなることから陰と考えられています。
冬至の日は、太陽の日照時間が1年の中で一番短い、陰が極まる日でもあります。
その日に、陽の季節のものを食べて、陽の力を補おうとしたようです。
かぼちゃは野菜の中でも保存がきく食べ物なので、冬には貴重な重宝な食物だったのでしょう。
現代では季節に関係なく、野菜も魚もお肉も手に入る世の中になりましたが、こういった風習には意味があるので、大切にしながら、夏には夏の旬の野菜を、冬には冬の旬の野菜を食べて、健康な体づくりをしていきたいですね。